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栄養価の高い活餌「コオロギ・ミルワーム・ハニーワーム・デュビア」

コオロギ
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写真AC

爬虫類や両生類などのペットの餌として有能な昆虫についてご紹介します。

ペットの餌として用いられる昆虫の栄養価について調べてみました。

レオパードゲッコーやフトアゴヒゲトカゲ、デグー、フクロモモンガなどを飼育している方にぜひ見ていただきたい、活餌の魅力をご紹介します。

・栄養価についてわかる

・昆虫の栄養価がわかる

栄養価とは?

栄養価が良い食べ物” と一言に聞くとなんだか身体に良さそうな栄養満点の食べ物」というイメージがあると思います。

何となく意味はわかるけど詳しくは知らないという方のために栄養価について説明したいと思います。

栄養価とは、食物がどれだけ栄養的な ”価値” を持っているか評価したものの指標です。

俗に「3大栄養素」と呼ばれるものであり、「蛋白質、炭水化物、脂質」は生命活動を続ける上で欠かせない栄養素になります。更に、微量元素を加えた「蛋白質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル」を「5大栄養素」と呼びます。

5大栄養素はペットにも必要

5大栄養素の主な役割は次のようになっています。

  • エネルギーの源になる(蛋白質、炭水化物、脂質)
  • 体を作る、傷を治す(蛋白質、ミネラル)
  • 体調を整える(ビタミン、ミネラル)

どれも人間の生命維持に必要不可欠な役割を果たしています。これは動物たちにとっても同じです。

そのため、これらの5大栄養素がバランスよく含まれた活餌固形フードを選択する必要があります。

栄養価で比べる活餌昆虫

ペットの餌として用いられる昆虫の栄養価をまとめました。

栄養価の実験方法や算出方法は論文によって多少異なりますが、概ね同じ手法が用いられています。サンプルとなる昆虫を冷凍し、乾燥させて粉末状にし、均等化します。このサンプルから乾物重量(% dry matter)として含有物を割り出しています。

本来は5大栄養素で比較したいところですが、ビタミン類は水溶性で検査が難しいため、

今回は「4大栄養素(蛋白質、炭水化物、脂質、ミネラル)アミノ酸」で見ていきたいと思います。

<早見表>

栄養素イエコ・フタホシミルワームハニーワームデュビア
タンパク質71.70%46.44%14.10%47.50%
炭水化物1.60%3.83%
脂質23.40%32.70%24.90%44.22%
アミノ酸50.55 g/100g22.048 g/100g76.65 g/100g
ミネラル1,715 mg/100g2,283 mg/100g219.3 mg/100g4,500 mg/100g
餌用昆虫の栄養価の比較

コオロギ・ミルワーム・ハニーワーム・デュビアについて栄養価を比較しました。

それぞれ単位を合わせるため再計算を行いました。

その結果、タンパク質を多く含むのがコオロギでした。それ以外の栄養素ではデュビアが最も多く含有していました。

結果から見ればデュビアが最も栄養価が高いと言えますが、サイズでみるとコオロギも負けていません。

ミルワーム・ハニーワームはタンパク質と脂質が多く含まれていました。それぞれの栄養価は含有量にバラツキがあるため、他の昆虫や人工フードと組み合わせて与えることをお勧めします。

コオロギ

コオロギはもっともポピュラーな爬虫類と哺乳類の万能フードです。

アジア圏では人間が食べる用に唐揚げにしたり、調味料としても用いられる食品という扱いです。

その理由は何を隠そう ”高タンパク質でバランスが良い” ことです。

以下にコオロギの栄養価について論文を参考に掲載します。

5大栄養素イエココオロギフタホシコオロギ
タンパク質71.7%60.7%
炭水化物1.6%0.1%
脂質10.4%23.4%
アミノ酸
(20種類のアミノ酸)
50.55
g/100g
47.63
g/100g
ミネラル
(9種類のミネラル)
1714.72
mg/100g
1319.46
mg/100g
イエココオロギとフタホシコオロギの栄養価 (*1)

栄養価を見る限り、コオロギの大部分はタンパク質です。

そしてタンパク質を構成するアミノ酸が20種類で50g以上も含まれていることがわかります。更にミネラルとして「Ca, Na, K, P, Mg, Fe, Cu, Mn, Zn」が含有していました。

中でも骨の形成にカルシウムとリンも含まれているので、くる病になりやすい爬虫類には最適な活餌になります。

ミルワーム

ミルワームは、ゴミムシダマシ科の幼虫です。

見た目はグロな印象でピンセットで掴む甲虫であることがよくわかります・・・。

以下にミルワームの栄養価について論文を参考に掲載します。

5大栄養素ミルワーム
タンパク質46.44%
炭水化物
脂質32.7%
アミノ酸
(10種類のアミノ酸)
22.048
g/100g
ミネラル
(9種類のミネラル)
22831.21
mg/kg
ミルワームの栄養価 (*2)

ミルワームもかなりの高タンパク質と脂質を含有しています。

炭水化物については検査対象に入っていないようなので正確な値はわかりませんでした。

しかし、10種類のアミノ酸ミネラル(Hg, Ca, P, K, Fe, Na, Mg, Zn, Cu)が豊富に含まれており、活餌としては申し分ないと思います。

ハニーワーム

ハニーワーム(通称ワックスワーム)は蜂の巣に寄生するハチノスツヅリガの幼虫です。

ムチムチとした体で蜂の巣に寄生するだけあって蜂蜜の匂いがする幼虫です。

釣り餌やレオパの餌としても有名ですが、ごく稀に寄生虫を持っていることがあるので食後の経過観察に注意してください。

論文の閲覧の関係で詳しい情報が見れませんでしたので参考値を掲載します。

5大栄養素ハニーワーム
タンパク質14.1%
炭水化物
脂質24.9%
アミノ酸
ミネラル
(2種類のミネラル)
2193
mg/kg
ハニーワームの栄養価 (*5)

ハニーワームは生体機能に必要なタンパク質と脂質をかなり含まれていることがわかります。

骨の形成に必要なカルシウムリンは合計で2193 mg/kg を含有していました。

更に表にはありませんが、ビタミンB1=2.3 mg/kg が多く含まれており、バランスの良い栄養価を備えているので、コオロギと一緒に与える副食として重宝すると思います。

デュビア

デュビアは、アルゼンチンモリゴキブリという約5cmのゴキブリです。

日本のゴキブリと比べるとそれほどグロくはなく、見た目はフナムシに似ています。

むしろ鳴き声がなく丈夫なため、コオロギよりも飼育しやすくて扱いやすい活餌です。

以下にデュビアの栄養価について論文を参考に掲載します。

5大栄養素デュビア
タンパク質47.5%
炭水化物3.83%
脂質44.22%
アミノ酸
(17種類のアミノ酸)
766.5
g · kg^−1 DM
ミネラル
(2種類のミネラル)
45
g · kg^−1 DM
デュビアの栄養価 (*6),(*7)

デュビアはフルーツゴキブリとも呼ばれており、果物を食べていることからかなりの糖質(炭水化物)を含んでいます。

また必須アミノ酸を含む17種類のアミノ酸、そしてミネラル(カルシウムとリン)を持ち生体機能に必要な栄養素をもっとも豊富に含んだ万能な活餌です。

見た目を気にしない方はコオロギよりも断然おすすめする昆虫です。

<参考文献>

(*1) Natteewan Udomsil, Sumeth Imsoonthornruksa, Chotika Gosalawit, Mariena Ketudat-Cairns, Nutritional Values and Functional Properties of House Cricket (Acheta domesticus) and Field Cricket (Gryllus bimaculatus), Food Science and Technology Research, 2019, 25 巻, 4 号, p. 597-605, 公開日 2019/09/26, Online ISSN 1881-3984, Print ISSN 1344-6606, https://doi.org/10.3136/fstr.25.597, https://www.jstage.jst.go.jp/article/fstr/25/4/25_597/_article/-char/ja,

(*2) Kim, Seong Hyeon, Choi, Wonho, Hong, Seong-Jin, & Kim, Nam-Jeong. (2012). Nutritional Value of Mealworm, Tenebrio molitor as Food Source. International Journal of Industrial Entomology25(1), 93–98. https://doi.org/10.7852/IJIE.2012.25.1.093

(*3) Mnolf – Photo taken in Rum, Tirol, Austria, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=293287による (*4) Didier Descouens – 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, リンクによる

(*5) Nutritional Value of Commercially Raised Insects by Mark Finke

(*6) Lam Pei Yee, Nurul Syaza Abdul Latif, Kumara Thevan*, Paspuleti Visweswara Rao, & Wan Zahari Wan Muhamed.(2018). Nutrient composition of Blaptica dubia (Order: Blattodea) as an alternative protein source. J. Trop. Resour. Sustain. Sci. 6 88-92

(*7) Kulma M, Plachý V, Kouřimská L, et al. Nutritional value of three Blattodea species used as feed for animals. Journal of Animal and Feed Sciences. 2016;25(4):354-360. doi:10.22358/jafs/67916/2016.

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