ヒョウモントカゲモドキの餌についての記事です。
レオパがよく食べる「活き餌・人工フード」について、栄養価の高くてバランスの良い餌をご紹介します。
・ヒョウモントカゲモドキの餌の種類はどれがいいのか
・活餌と人工フードの栄養価について
・人工フードを食べてくれない時の餌の与え方
ヒョウモントカゲモドキの餌

ヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコウ)の餌について調べてみました。
餌は主に2つの種類があります。
1つ目は、活き餌です。読んで字のごとく活きたコオロギなどの昆虫餌のことです。
2つ目は、人工フードです。コオロギやミルワームなどを加工した人工的な餌です。
この他に活き餌を冷凍パックする方法がありますが、一般の食品と同じ冷蔵庫に入れると衛生的に疑問が残るのでこの記事では扱いません。
<ヨーロッパイエコオロギ>

<フタホシコオロギ>

<シルクワーム>

活餌・人工フードのそれぞれのメリットとデメリット
爬虫類や両生類の餌となる活き餌や人工フードはどちらも飼育に必要なものです。
しかし、それぞれには良い面と悪い面が存在します。
それぞれのメリットとデメリットを簡単に紹介します。
活き餌のメリット・デメリット
良い点
活き餌の最大のポイントは食い付きです!
ぷくぷく太ったコオロギをレオパのいるケージ内に離すと、血相を変えたように追いかけ回して捕食します。普段あまり動きたがらないレオパにはちょうどいい運動と刺激になります。
また、活き餌のコオロギは栄養バランスに優れており、ビタミン・ミネラル・水分が豊富に含まれています。
多くの調査でコオロギは水分が約70%、タンパク質が約20%を含有しており、これは鳥むね肉、豚牛もも肉などと同等の含有量です。
悪い点
コオロギは栄養価がバランス良く取れたペットの餌ですが、コストやストックの管理が大変です。
コオロギは自宅で飼育しやすく、比較的簡単に繁殖させることができます。しかし、全滅しやすい、部屋のスペースが不足する、異臭が発生する、鳴き声がうるさい、脱走するなどの問題があります。「せっかく繁殖させたのに全滅してしまった」ということもよくあり、虫カゴ内が水浸しになったりカビが生えたりして全滅することがあります。
不衛生になると硫黄、寄生虫、ショウジョウバエが発生し、活餌だけでなく人間にも害を及ぼします。
解決策としては、シンプルに定期的な掃除を行うことです。
また、コオロギ以外のワーム類(ミルワーム、ハニーワーム、シルクワーム)は栄養価がまちまちで、稀にレオパが寄生虫に感染することがあるので注意が必要です。
人工フードのメリット・デメリット

良い点
何と言ってもストックのし易さです。
常温または冷蔵庫での保存が可能で、いつでも簡単に与えることができます。人工フードでありながらシルクワームやミルワームなどの昆虫とカルシウムやビタミンの栄養素を配合した高タンパク質の塊です。この人工餌だけで十分に飼育可能です。
よく売れている人気の高い商品には以下の2つがあります。
- 冷蔵保存が必要なゲル状タイプの『レオパゲル』
- 常温で保存可能な固形フードの『レオパブレンド』こちらがオススメです!
成分 | レオパゲルの詳細情報 |
---|---|
昆虫 | ミルワーム、シルクワーム |
蛋白質 | 10%以上 |
脂質 | 1.0%以上 |
粗繊維 | 2.5%以下 |
水分 | 80%以下 |
灰分 | 3.5%以下 |
りん | 0.1以上 |
成分 | レオパブレンドの詳細情報 |
---|---|
昆虫 | アメリカミズアブ幼虫 |
昆虫原材料 | 47% |
蛋白質 | 35%以上 |
粗脂肪 | 10%以上 |
粗繊維 | 5%以下 |
粗灰分 | 6.5%以下 |
水分 | 10%以下 |
カルシウム | 1.3%以上 |
悪い点
一見、万能な人工フードですがごく稀に食べない個体がいます。
食べない原因は様々ですが、単にお腹がいっぱいだったり、動かないものに反応しなかったりです。また、逆によく食べる個体はタンパク質を摂り過ぎて太り気味になることがあります。
個体によって合う合わないがあるので、食べたのものを吐いてしまったり、ソッポを向くようなら一旦与えるのを止めましょう。
「レオパブレンド」は食べても「レオパゲル」は食べないという個体もいます。
あまり固執せずに活き餌と人工フードを使い分けるようにしてみてください。
レオパの餌の量はどれくらい?コオロギは何匹必要?
レオパにどれくらいの量の餌を与えれば良いか悩むところです。
一般的にレオパの体長・体重で決めます。
体重の5〜10%程度が目安になります。与え過ぎると肥満またはお腹がパンパンになってしまうことがあるので様子を見ながら与えます。
以下に活き餌と人工フードの与える量の目安を紹介します。
例えば、イエコオロギのみ与える場合は、1回に3〜4匹を食べさせます。
アダルト個体
餌の種類 | 餌の量 (1回分) |
---|---|
(活)フタホシコオロギ | 2〜3匹 |
(活)イエコオロギ | 3〜4匹 |
(活)ミルワーム | 1匹 |
(活)シルクワーム | 2〜3匹 |
(人工)レオパゲル | 1.5〜2.0cm |
(人工)レオパブレンド | 3〜4粒 |
これらの活き餌は成虫です。例えば、イエコオロギのみを与えるなら1日3〜4匹となります。
アダルト個体はアゴの力が強くバリバリと食べますが、稀にコオロギの卵管が刺さることがあるので、卵管をハサミで切ってから与えると安心です。コオロギ以外の活き餌は栄養価が悪いので人工フードと一緒に与えると良いです。
ベビーからヤング個体
餌の種類 | 餌の量 (1回分) |
---|---|
(活)フタホシコオロギ | 1〜2匹 |
(活)イエコオロギ | 2〜3匹 |
(活)ミルワーム | 0.5〜1匹 |
(活)シルクワーム | 2〜3匹 |
(人工)レオパゲル | 1.5〜2.0cm |
(人工)レオパブレンド | 2〜3粒 |
これらの活き餌は成虫です。ベビー個体が食べやすいように餌をピンセット等で切断して小さくすると良いです。ヤング個体は食べ盛りなのでアダルト個体と同じ量でも構いません。どちらもアダルト個体に比べてアゴの力がやや弱いです。丸呑みした後に活き餌が動くと怪我をしたり、怖がって吐いてしまうことがあります。活き餌を咥えた時点でピンセットで餌の頭を潰してから与えると安心です。
レオパが餌を食べない 〜拒食状態のとき〜

いわゆる ”拒食状態” というです。
もちろん、食べない原因は様々あり、「餌が新鮮でない、お腹がいっぱい、脱皮の前後、何らかの病気」などの要因も捨て切れません。
以前に経験したのが餌であるコオロギやミルワームに抵抗されて噛まれたり、思いのほか大き過ぎてしまい、その後食べなくなりました。こうなると、活き餌であっても後ずさりして隠れ家へ戻ってしまいます。
このような拒食状態の場合の以下のような方法を試してみ下さい。
・レオパを1匹だけにしてケージ内を暗くして1日放置(断食)
・ピンセットで餌を左右に動かする
・餌を小さくする
・活き餌または人工フードに切り替える
・保温シートで暖める
痩せ細ってしまったなら何とかして安全な餌だと認識して食べさせる必要があります。食べなければ口を開けて強引に食べさせる必要が出てくるかもしれません。
どうしても食べない場合、何か別の要因(感染症、便秘)が考えられるので早めに動物病院へ相談しましょう。
レオパブレンドを与えてみた
実際にレオパブレンドを食べさせてみました。始めて与えた時の動画になります。
はじめは興味を示さない様子でしたが、しばらく口元で動かしているとパクッと食いついてくれました。その後、餌やりをしていて気付いたことですが、隠れ家から顔を出している時に与えると食い付き易いです。みなさんも試してみてください。
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