コオロギの赤ちゃんに関する記事です。
・コオロギの赤ちゃんについて
・コオロギの幼体と似ている昆虫
・コオロギの赤ちゃんの飼育方法
コオロギの赤ちゃんはすぐに活動を始める
コオロギの形態は、黒から黒茶色で日本のほぼ全域に分布している昆虫です。
夏に草むらから聞こえてくる少し甲高いコロコロという鳴き声がコオロギです。(ちなみにリーンリーンと透き通るように鳴くのはスズムシです。)
ちょうどその時、コオロギの成虫は交尾を行い、次の世代を生み出します。交尾が終わると、メスは土や植物の根元に卵を産み付けます。卵から孵化したコオロギの赤ちゃん(幼虫)は、すぐに活動を始めます。数ミリの小さな体でありながらも、次の子孫を残すために一生懸命に成長し、食べ物を探し始めます。
コオロギの幼虫は、成虫と同じように草食性で、野菜や果物、乾燥食品などを食べます。成長するにつれて、何度も脱皮を繰り返し、やがて成虫になります。成虫になると、再び夏の夜に「コロコロ」と鳴き声を響かせます。
このように新たな命を生み出すサイクルが続きます。
コオロギの産卵
コオロギの産卵は、夏から秋にかけて行われます。オスは羽を鳴らしてメスを誘い出し、交尾を行います。交尾が終わると、メスは長い産卵管を土の中に突き刺して卵を産み落とします。
卵は数週間で孵化し、幼虫が誕生します。幼虫は成虫と同じ形をしており、脱皮を繰り返しながら徐々に成長していきます。成虫になると、再び交尾を行い、新たな命を生み出すサイクルが続きます。
この過程は、以下のリンク先の動画で詳しく見ることができます。
(参考文献および引用元:NHK for Shool『コオロギの一生』)
コオロギの赤ちゃんは可愛い

適度な水分と温度により、約20日程で卵から孵化します。
生まれて直ぐのコオロギの赤ちゃんは約1.5mm〜2mm程の大きさで白い形態をしています。
そして直ぐに活動を始めて、徐々に黒色に体色が変化(イエコは焦げ茶色)していきます。
ちょうど小さなアリがたくさん動いているようなイメージです。小さいながらも数百匹のコオロギの赤ちゃんが餌をゆっくりと食べている姿に癒されます。
コオロギの赤ちゃんを飼育する際の注意点
コオロギの赤ちゃんを飼育しようと考えている方へ、ちょっとした注意点をご紹介します。
幼体はこまめに水分補給させる
コオロギの幼体は環境に左右されやすく、餌を与えなかったり、水分を与えないだけで数日の間に干からびて全滅することも珍しくありません。
産まれたばかりの幼体は体長数ミリしかなく、非常に小さいため水たまりで溺れてしまうこともあります。そのため、葉っぱや木の枝を一緒に入れて霧吹きで水分を与えるようにします。また、ティッシュを湿らせて隅に入れておく方法でも構いません。
餌は野菜を与える
コオロギの幼体の餌は野菜が最適です。
キャベツ、レタス、ナスなどは水分を含んでいるため、これだけでも十分に飼育できると思います。
野菜は腐ったり、カビが生えないように注意して2日〜3日程度で新しいものに交換します。
まだ、固い食べ物を口にすることができないため、キャベツなどの野菜を与える際は芯を避けて若い葉を与えるようにすると良いです。
コオロギの赤ちゃんと他の昆虫の赤ちゃん
コオロギの赤ちゃんは約1.5mm〜2mm程の大きさです。
生まれて直ぐは透明な白色で徐々に黒色(イエコは焦げ茶色)に変化します。米粒と同じくらいの大きさで、ハタから見ると黒い点のように見えるかもしれません。
このような小さな昆虫は他にも存在します。
そして時々、コオロギの赤ちゃんと似たような昆虫に出くわすことがあります。
例えば、みなさんの家の中ではどうでしょうか。
ゴキブリ(幼体)
ゴキブリの幼体は約4mm〜6mm程の大きさです。
コオロギの幼体よりも一回り大きいです。
そして、コオロギの幼体と同じように触覚が付いており、後ろ足も短いため一瞬では判別が難しいです。
それではどうやって判別すれば良いのでしょうか。それは体色で見分けることです。
ゴキブリの幼体の体色は黒色をしており、4令の幼体では白色班があるのが特徴です。胴体あたりにある白い線が2カ所にあるのでよく観察するとわかると思います。
ゴキブリが成虫になると、コオロギとは比べものにならないくらいグロッキーになりますので、特徴を覚えたら早めに処理しておきましょう・・・。
ダニ(成体)
ダニは約0.3mm〜0.5mm程の大きさで家中に生息しています。
コオロギの幼体に比べるとかなり小さくて白いのでほとんど見る機会はないかもしれません。
(吸血性の昆虫なので体中が痒くなったらダニを疑ってください。)
チャタテムシ(成体)
チャタテムシは約1mm〜1.5mm程の大きさです。
体色は薄い茶色で腹部が丸くて大きいです。
古本や食品などに目を凝らすと見つけることができます。よくシロアリやダニと似ていますが、ダニのような吸血性はありません。
コオロギの幼体と比べると、チャタテムシの体色は薄い茶色で触覚が短いことです。
シロアリ(幼虫)
シロアリは約3.5mm〜5mm程度の大きさです。
古い木造建築の材木を餌としており害虫に区分されます。一般的な黒いアリと比べると、頭部は薄茶色で体色は白くて腹部が長いです。
コオロギの幼体と比べると体色が明らかに違うので間違うことはないでしょう。
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