寿命が長い動物というと、どんな動物が思い浮かびますか?
カメやゾウ、クジラなどは有名ですが、実はそれよりもっと長生きする動物がいるのをご存知でしょうか。
今回は、人間を除いた動物の中で最も寿命が長いとされるトップ10をご紹介します。
寿命が長い動物ランキング
寿命が長い動物のランキングを逆引きでご紹介します。
ランキングを作成するにあたり、いくつかの文献(※1,※2,※3)を参考にしました。しかし、平均寿命が長い種類や環境条件で長生きする個体まで様々いることがわかりました。そのため、他のサイトや文献とは少し変わった順位になるかと思います。実際に30歳〜100歳の間にはこのランキングには掲載していない動物も存在します。
このランキングは、動物の寿命に関する興味深い情報をお届けするもので、あまり深く考えずに読んでいただければと思います。
10位:ハダカデバネズミ(推定31歳)

アフリカに生息してる、まるで生まれたての子犬のような風貌と長く伸びた前歯のネズミです。
見た目に反して癌や老化疾患に対して何らかの耐性があるようで心血管の健康も維持しています。
そのため研究室で研究の題材として用いられることが多いです。
9位:コイ(平均50歳)

日本人なら誰でも知っている淡水魚のコイ。
平均寿命は40年ほどですが、環境が整っていれば226歳まで生きた例もあります。
また、他の淡水魚と異なり水域・水温などの様々な環境に適応できることや低酸素でも代謝を調整できる紅茶雑食性であることも長寿の理由です。
8位:コンゴウインコ(平均60歳)

熱帯雨林に生息する鮮やかな羽の色を持つ中型のオウムです。
大きなクチバシでナッツや種子を食べます。知能や好奇心が高いことや何らかの疾患耐性が長寿の理由である可能性があります。
7位:アフリカゾウ(平均70歳)

陸上最大の巨体を誇るゾウです。
ゾウは芸を覚えたり、人間と同じように仲間の死に寄り添うような仕草が確認されるなど知能の高い動物です。遺伝的な要因は不明ですが、巨体であることから天敵が少ないこと、団体での結束力で寿命が伸びています。
6位:ビッグマウス・バッファロー(推定112歳)

北米原産の淡水魚です。
2011年から始まった調査で炭素年代測定の結果、112歳のメスの個体が見つかりました。
淡水魚の平均寿命は1~10年なので実に10倍は長生きしていることになります。
5位:ロブスター(推定140歳)

エビの甲殻類です。
いくつかのタイプにもよりますが、ロブスターには生物学的に老齢で死ぬことはなく生涯を通じて成長し続けると考えられています。
その理由は、2つあり、他の甲殻類とは異なり脱皮で内臓まで作り変わることと、もう一つは細胞分裂の度に短くなっていくテロメアですが、ロブスターに関してはテロメアを伸ばす酵素であるテロメラーゼが非常に活発なことです。
4位:セーシェルセマルゾウガメ(推定190歳)

2022年1月12日にセーシェルセマルゾウガメのジョナサンという個体が190歳の誕生日を迎えてギネス世界記録なったことで有名です。一般的なペットのカメの寿命が20~30年なので、6倍長生きしている陸上生物です。
3位:ホッキョククジラ(推定211歳)
By Olga Shpak – http://ria.ru/earth/20140219/995484804.html, CC BY-SA 3.0, Link
極寒の地である冷たい北部に住むクジラです。
標本によると、推定で211歳まで生きたと考えられています。長命な理由は冷水によって代謝がゆっくりと遅いことだと関係していると言われています。
2位:グリーンランドサメ(推定392歳)
By Hemming1952 – Own work, CC BY-SA 4.0, Link
極寒の北極海沿岸に住む最古の無脊椎動物と言われているサメです。
コペンハーゲン大学の研究チームによると、年齢は272歳から512歳の範囲になると推定されています。この中間点だとしても1627年に産まれたことになります。
長寿の理由は環境変化の少ない冷たい水中とグリーンランドサメ特有の遅い代謝が関係していると考えられています。
1位:ベニクラゲ(不老不死)

世界中の温帯な海に生息している小さなクラゲです。
危険にさらされると細胞を転換して若返る能力があります。
これは成熟した個体がポリポ期と呼ばれるサイクルまで戻ることで退行し、これを繰り返すことで不死のクラゲという異名を持ちます。
参考文献
(※1):The Longest Living Animals: From 188 years to Immortal!
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