(写真ACより)
ペットと暮らしている方は多いのではないでしょうか。
平成15年に行われた世論調査によると、ペットを飼っている人は全体の6割に達しています。
ペットは寂しさを紛らわせるだけでなく、癒しを与えてくれます。ペットと接する機会が多いと、幸せホルモンが分泌されて心が穏やかになるという研究報告もあります。
ペットの需要が高い日本ではペットを扱う仕事やビジネスも急成長しています。
今回は「ペットの知識を深めたい人」や「ペットの仕事に就きたい人」のために、詳しい知識を学ぶことができる資格をご紹介します。
・ペットに関する資格がわかる
・資格の難易度と詳細がわかる
・動物取扱責任者になりたい人
ペットについての理解度
皆さんは、ペットについてどのくらいの知識をお持ちでしょうか?
例えば、「しつけの仕方」、「フードの選び方」、「飼育環境」、「ペットに関する法律」などがあります。
実は、何気なく思っていたことが意外と飼育に大切だったり、周囲に迷惑をかけていることもあります。どのように学ぶべきか分からない方も多いでしょう。
最もシンプルな方法としては、ペットや飼育に関する「書籍」で知識を得ることです。ペットの世話をするだけならば、ペットの本のみで十分です。
しかし、ペットが急に病気になったり、年老いてしまった時に、今までの知識では対処できないことが起こります。また、周りにノウハウや助言をする場合には専門知識が必要です。
そんな時に、ペットの詳しい知識と判断ができれば、より理解して長く暮らしていけます。また、将来ペットに関係する仕事に就きたいと考えているならば、資格取得をお勧めします。
ペットを飼っている人の需要は年々増加傾向にあります。新しいペットサービスを開拓するにも、知識と資格が必要です。
ペットに関する資格
ペットに関係する資格は主に3つが存在します。
国家資格、民間資格、認定資格です。
国家資格
国家資格は、国から技術や知識が一定水準に達している人に与えられる資格です。法律に基づいて責任者を置くことが求められる施設等では必須です。そのため一般的に難易度は高めですが、持っているとかなりの「信頼」の恩恵を受けられるメリットがあります。
資格名 | 難易度 | 詳細 |
---|---|---|
獣医師 | 難しい | ペットのお医者さんで、公務員や企業など様々な活躍を要求される。獣医系の大学を6年通い試験に合格が必要。難易度は非常に高い。 |
愛玩動物看護師 | – | 獣医の指示のもとで採血、測定等の補助の他に飼育方法や身の回りのアドバイスを行う。 |
民間資格
民間資格とはその名の通り、民間の団体や企業が独自に認定基準を作り試験を実施して与えられる資格です。国家資格の次に重要な資格です。しかしながら、その難易度は団体や企業によって様々でばらつきがあります。最も資格数が多いのが民間資格です。
資格名 | 難易度 | 詳細 |
---|---|---|
動物看護師 | 普通 | 処方箋の確認管理、身の回りのケア、感染症予防、正しい飼育方法のアドバイスを行う。 |
家庭動物管理士 | 易しい | 動物の販売、飼育方法、その他専門的なアドバイスを行う。 |
愛玩動物飼養管理士 | 普通 | 飼育方法、感染症予防、多頭飼育のデメリットなど正しい知識のアドバイスを行う。 |
トリマー | 易しい | 動物の美容師。主に犬猫のケアを行う。独立開業することも可能。 |
愛犬飼育管理士 | 易しい | 動物愛護や管理に関する法律に基づいて飼育方法、繁殖、感染症予防のアドバイスを行う。 |
小動物飼養販売管理士 | 普通 | 人とペットの共生に基づいて主に小動物の「販売・保管・貸出・訓練・展示」を行う。 |
動物介在福祉士 | 普通 | 動物の種類、病気、行動学、美容、セラピーを行う。 |
認定資格
認定資格とは、学校、スクール、団体等が独自に基準を設けて技能や知識を認定するものです。難易度というよりはスクールや講座へ通う時間を確保する必要があります。
資格名 | 難易度 | 詳細 |
---|---|---|
家庭犬しつけインストラクター | 普通 | 人と動物の絆に基づいて、行動学や社会福祉のためのしつけや飼い主への啓発を行う。 |
ペットシッター | 普通 | ペットのため預かり人。急な用事や外出の際にお世話をする。独立開業が可能。 |
動物取扱責任者とは
動物取扱責任者とは、動物に関する仕事(トリマー、訓練士、販売など)に従事するために必要な資格です。事業所ごとに専任の担当者を一名以上配置することが義務付けられています。
動物取扱責任者の条件(大阪府)
主な条件は次の1〜4のいずれかに該当する必要があります。
- 獣医師の資格を有する者
- 愛玩動物看護師を有する者
- 半年以上の実務経験、または1年以上の飼養経験かつ学校その他の教育機関を卒業
- 半年以上の実務経験、または1年以上の飼養経験かつ資格保有者
ちなみに「1年以上の飼養経験」は単なるペットの飼育経験では許可されません。
種別ごとの動物取扱責任者になるための実務経験
次に掲げる種別ごとに実務経験を有する必要があります。
例えば、ペットの訓練関係の事業を行う場合は、訓練施設での実務経験が必要です。

動物取扱責任者の条件を満たす資格
動物取扱責任者の条件の1つとして有資格者であることが求められます。
次に掲げる16種類の資格保有者は各種別においての事業に従事できます。
動物取扱責任者は、事業所ごとに一名以上の専任のため、全ての人が取得する必要はないかもしれませんが、これからステップアップや専門職へ就きたい方は資格を取っておくとかなりのアドバンテージになると思います。

以上がペットに関する資格でした。
全ての資格を紹介した訳ではなく、この他にもたくさんのペットの資格が存在します。
また、資格には「等級」が設けられていることが多く、現在の実力よりもさらに上を目指すことができます。
ペットに関する仕事に就くために必要な「動物取扱責任者」の条件について詳しく調べたい方は各都道府県にお尋ね下さい。
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