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【10選】日本で絶滅した動物たち

コラム
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内側美犬

日本には固有の動物はたくさんいます。

しかしながら、日本の動物の多くは既に絶滅または絶滅に瀕しています

この記事では、既に絶滅した日本の動物たちのうち有名な10種類をご紹介します。

環境省レッドリスト2020とは

環境省レッドリスト2020では、日本に生息するまたは生育している絶滅のおそれのある野生生物の種のリストをまとめています。

また、専門家による検討会を開いて個々の種の危険度を評価しています。

分類群と絶滅数

分類群
(カテゴリー)
絶滅(EX)
哺乳類7
鳥類15
爬虫類0
両生類0
汽水・淡水魚類3
昆虫類4
貝類19
その他無脊椎動物1
維管束植物28
蘚苔類0
藻類4
地衣類4
菌類25
合計110
環境省レッドリスト2020掲載種数表の一部を改変(※1)

環境省が取りまとめた『環境省レッドリスト2020』によると、13分類群のうち74種のカテゴリーについて絶滅種の合計は110種絶滅危惧種は合計で3,716種となりました。

【10選】日本で絶滅した動物たち

ここからは日本で絶滅した動物たちをご紹介します。

『環境省レッドリスト2020』の動物カテゴリーの中から10種類の絶滅した動物たちを厳選しました。それぞれの特徴やなぜ絶滅してしまったのかを簡単に解説していきます。

[哺乳類] ニホンカワウソ Lutra lutra nippon & Lutra lutra whiteleyi

Lutra nippon.jpg
KKPCW投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, リンクによる

ニホンカワウソの剥製

ニホンカワウソは、北海道、本州、四国、九州、対馬など日本中に生息していたカワウソです。しかし、高値になる毛皮のため狩猟の対象であったこと、水質汚染、餌の減少や河川工事などから個体数が激減してしまい、最後の目撃例は1979年が最後となりました。

[哺乳類] エゾオオカミ Canis lupus hattai

Yezo wolf at Hokkaido University.jpg
英語版ウィキペディアWilliam Harrisさん, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

エゾオオカミの剥製

かつて、北海道に生息していた日本人が初めて絶滅させたとされる狼です。体は約120cm、尻尾は約30cmです。しかし、ニホンオオカミと同様に明治時代から駆除の対象や毛皮のための狩猟が主な理由となったことやエゾシカの大量死による餌不足も重なり絶滅しました。

[哺乳類] ニホンオオカミ Canis lupus hodophilax

Japanese Wolf.jpg
Momotarou2012投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

ニホンオオカミの剥製

日本の絶滅動物で最も有名なのがニホンオオカミです。本州や四国、九州に生息していましたが、家畜を襲うことや毛皮の取引、狂犬病の拡大防止などの観点から駆除の対象になり個体数を減らしていき1905年の奈良県の目撃を最後に絶滅しました。古くはヤマイヌやオオカミと呼ばれており、様々な伝承にも登場する神様のような存在でしたが、経済が発展するに連れて人間の都合により姿を消しました。

[鳥類] リュウキュウカラスバト Columba jouyi

ハト目のハト科に属する鳥類です。名前の由来の通り沖縄県の琉球に生息していましたが、1936年に捕獲されたのを最後に絶滅しました。全長は約45cmくらいで比較的に大型のハトでカラスバトと近縁であることが2016年のDNA解析で明らかになっています。また、カラスバトと同様に食用を目的として捕獲されたことから絶滅に至りました。

[鳥類] シマハヤブサ Falco peregrinus furuitii

硫黄島にのみ生息していたハヤブサです。ハヤブサの固有亜種の一つで、全長は約40cmくらいの中型の鳥類です。いわゆる猛禽類の仲間で小動物を捕食していたとされています。硫黄島には住民は居らずよく調査された訳ではありませんが、第二次世界大戦後の影響もあり環境が激変したことで絶滅していると考えられています。

[鳥類] メグロ Apalopteron familiare familiare

Bonin white-eye cropped.jpg
By Tomohide shimura – Modified version of File:Meguro20160801.jpg (cropped by User:Sabine’s Sunbird, CC BY-SA 4.0, Link

全長は13.5cmで背は緑色、胸部は黄色、三角形の黒色斑がある美しい鳥です。小笠原諸島にだけ生息しており、花の蜜や昆虫を捕食していました。また、メグロは小笠原諸島で唯一の固有鳥類の生き残りでしたが、太平洋戦争による影響や環境破壊、外来種による捕食で絶滅したと考えられています。

[汽水・淡水魚類] チョウザメ Acipenser medirostris

日本のチョウザメは2007年以降の河川工事や開発の影響により姿を見ることは無くなりました。現在、日本にいるチョウザメは外来種で、高級食品のキャビアでも知られています。チョウザメは古くは約1億~2億年前から存在していた古代魚の子孫でほとんどその形は変わっていないと言われています。また、チョウザメはサメではなく硬骨魚類に分類されます。

[昆虫類] スジゲンゴロウ Prodaticus satoi

Hydaticus satoi
Udo SchmidtFlickr: Hydaticus satoi Wewelka, 1975 female, CC 表示-継承 2.0, リンクによる

スジゲンゴロウはその名の通り背面に黄色い筋が通った模様が特徴の水中を泳ぐ水生昆虫です。インドや東南アジア、中国に生息しています。かつては日本でも生息していましたが、2012年に環境省レッドリストの絶滅種として記載されました。高度経済成長に伴う生息環境の減少が主な絶滅の原因です。

[昆虫類] コゾノメクラチビゴミムシ Rakantrechus elegans

オサムシ科ラカンメクラチビゴミムシ属に属する昆虫です。大分県の石灰洞という湿った場所の洞窟にのみ生息が確認されていましたが、採掘洞窟の消失とそれに変わる新たな産地が見つかる可能性がないことから絶滅リストに入りました。

[貝類] リュウキュウカワザンショウ Assiminea sp. D

かつて沖縄諸島に生息していたカワザンショウ科の小さな貝です。河川や汽水域の葦原などで見かけることが多いのがカワザンショウの特徴です。リュウキュウカワザンショウに関する詳しい生態はよくわかっておらず、現在のところアメリカにある複数の博物館が所有する標本のDNA解析で系統地位の検討などの研究が行われています。

[環境省レッドリスト2020(※2)]


【参考文献】

※1:別添資料1 環境省レッドリスト2020掲載種数表

※2:別添資料3 環境省レッドリスト2020

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